【チェックリスト公開】災害、リスクに備えるBPC対策

企業活動において、災害やリスク対策が重要な時代で、「BCP対策」の必要性が高まっています。BCPの概要や、評価軸について詳しく解説するので、検討されている方は是非参考にしてください。

目次

BCP対策とは?

BCPとは「Business Continuity Planning」の略語で、「事業継続計画」の意味があります。企業が大災害、感染症の大流行、サイバー攻撃、供給網の中断などの突発的な危機に直面したときに、事業の継続性を確保するための戦略的計画のことを指します。こうした緊急事態の発生を想定し、どの事業を継続させるのか、早期復旧のために何を行うべきかを事前に検討してまとめることがどの企業においても推奨されています。

BCPチェックリストの項目について

中小企業庁が公開しているチェックリストをご紹介します。どの位当てはまっているか、まずは確認してみてください。

人的資源

  • 緊急事態発生時に、支援が到着するまでの従業員の安全や健康を確保するための災害対応計画を作成していますか?
  • 災害が勤務時間中に起こった場合、勤務時間外に起こった場合、あなたの会社は従業員と連絡を取り合うことができますか?
  • 緊急時に必要な従業員が出社できない場合に、代行できる従業員を育成していますか?
  • 定期的に避難訓練や初期救急、心肺蘇生法の訓練を実施していますか?

物的資源(モノ)

  • あなたの会社のビルや工場は地震や風水害に耐えることができますか? そして、ビル内や工場内にある設備は地震や風水害から保護されますか?
  • あなたの会社周辺の地震や風水害の被害に関する危険性を把握していますか?
  • あなたの会社の設備の流動を管理し、目録を更新していますか?
  • あなたの会社の工場が操業できなくなる、仕入先からの原材料の納品がストップする等の場合に備えて、代替で生産や調達する手段を準備していますか?

物的資源(金)

  • 1週間又は1ヵ月程度、事業を中断した際の損失を把握していますか?
  • あなたは、災害後に事業を再開させる上で現在の保険の損害補償範囲が適切であるかどうかを決定するために保険の専門家と相談しましたか?
  • 事前の災害対策や被災時復旧を目的とした融資制度を把握していますか?
  • 1ヵ月分程度の事業運転資金に相当する額のキャッシュフローを確保していますか?

物的資源(情報)

  • 情報のコピーまたはバックアップをとっていますか?
  • あなたの会社のオフィス以外の場所に情報のコピーまたはバックアップを保管していますか?
  • 主要顧客や各種公共機関の連絡先リストを作成する等、緊急時に情報を発信・収集する手段を準備していますか?
  • 操業に不可欠なIT機器システムが故障等で使用できない場合の代替方法がありますか?

体制等

  • あなたの会社が自然災害や人的災害に遭遇した場合、 会社の事業活動がどうなりそうかを考えたことがありますか?
  • 緊急事態に遭遇した場合、あなたの会社のどの事業を優先的に継続・復旧すべきであり、 ✓そのためには何をすべきか考え、実際に何らかの対策を打っていますか?
  • 社長であるあなたが出張中だったり、負傷したりした場合、 代わりの者が指揮をとる体制が整っていますか?
  • 取引先及び同業者等と災害発生時の相互支援について取り決めていますか?

出典:中小企業庁(https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_a/bcpgl_01_3.html)

BCPチェックリストの評価数

当てはまる数はいかがでしたか?中小企業庁のチェックリストでは、「16個以上」が推奨されています。「3個以下」の場合、緊急事態時に廃業に追い込まれるリスクが高いとされています。

まだ導入されていない方は、まずは以下項目の確認がおすすめです。

  • 自然災害、テロ、システム障害など、リスク要因を総合的に評価
  • 各リスクが事業に与える影響を評価
  • 必要な人材、設備、情報、サプライヤーなどのリソースの確認
  • 業務を復旧させるまでの時間と、データ復旧の許容時間を設定
  • 災害発生時に採用する代替手段とプロセスを定義
  • 社内外への緊急時のコミュニケーション手段の確認
  • BCPに基づいた訓練と効果測定
  • BCPの定期的な更新と改善

BCPチェックリストの有効活用方法のご紹介

BCPチェックリストを活用する際、以下のポイントを検討下さい。いつ起こるか分からない災害や緊急事態に予め備えることが重要です。

BCP対策の基本方針を定める

まずは会社の事業が対象とする災害やリスクを洗い出します。影響度により評価軸を設け、BCPが対象とする災害、リスクを抽出しましょう。

BCP対策チームの発足

BCP対策に携わるメンバーやチームの構成も忘れてはいけません。不測の事態で「誰が・何を」担当するのか予め決めておくことが重要です。

復旧優先事業を確認する

緊急時、全ての事業を完全に復旧することは困難です。優先的に復旧を目指す事業の策定をしておくことが重要です。

「最も売上がある事業」、「遅延が影響して損害に繋がるリスクが高い事業」などが対象となります。

リソースの確認と戦略と手段の選定

復旧時間目標 (RTO) と復旧時点目標 (RPO)に基づき、人員配置や役割を決めます。

災害時に上手く機能しないことも想定し、代替手段やコミュニケーション手段、責任範囲も明確にすることが推奨されます。

BCP対策訓練とテストを実施する

実際に策定したプランが機能するかの確認が重要です。シュミレーションを行うことで訓練を行うことで新たな課題やリスクが発券されるケースがあります。

まとめ

大規模災害やリスクに備え、今や多くの業界・業種でBCP対策の重要性が認識されています。

BCP対策をすることで経済的な損失を最小限に抑え、企業存続の可能性が高まります。

BCPをまだ導入していない場合、この機会に導入をご検討ください。

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